
このグラフは、法務省の平成16年度司法書士試験最終結果から、私がグラフ化したものです。
これからわかることは、
1.20歳でも合格できること。
2.大多数が、30歳以下であること。
です。
しかし、現実は、どうでしょうか。
私は、事務所を独立開業したのが26歳です。
司法書士会の研修や集会などに行っても、26歳以下の独立した司法書士はなかなか見ることがありません。
このグラフを見る限りでは、決して26歳以下の合格者が少ない、というわけではないのに若い司法書士が少ないという現実があります。なぜなのでしょうか。
最大の理由は、合格者=司法書士ではないということです。
試験に合格しただけでは、司法書士にはなれません。日本司法書士会連合会の司法書士名簿に登録し、各地の司法書士会に入会することで、初めて司法書士になることができます。
私は、23歳で合格し、2年間修行を積んだ上で独立開業しました。その間、たくさんの司法書士や合格者に会ってきました。
私は20歳で司法書士試験の受験決意をするとともに、27歳までに、独立開業することを決めてました。
たくさんの合格者、有資格者に、「独立開業したいですか?」と聞いたところ、ほとんどの人が、「独立開業したい」と答えました。
当時は、まだ簡裁代理権も、司法書士法人の制度もないので、司法書士合格→補助者→独立開業という流れが一般的でしたので、「開業したい」という答えが多いのももっともです。
しかし、ほとんどの人が、「開業したい【けど】」とか、「開業したい。【でも】…」と続きます。なんだかんだと理由を探して、結局開業するそぶりは見せません。そうして、老害司法書士に、奴隷のごとくこき使われ続けている現状に甘んじております。
独立開業して失敗することの恐怖に屈して、現在のぬるま湯から脱出できないのです。
また、合格後も、予備校に残って、チューターをしたり、答練の問題を作ったりして、いつまでも受験業界から出て行かない合格者がいます。
受験業界から出て行き、司法書士事務所に就職すれば、先輩の受験生から「実務経験のない、使えない合格者」としていじめられるかもしれません。
しかし、受験業界に残っていれば、受験生を相手にしている限りは、「合格者」という絶対の優位に立てます。結局、受験業界というぬるま湯から出て行くことができないのです。
このまま行くと、司法書士という職業の未来に対して不安になります。
カエルを、熱い湯に入れると、もちろん飛び出します。では、水の中にカエルを入れておきだんだん水を熱くしていくとどうなるでしょうか。熱くなったら飛び出すのではなく、そのまま茹であがり、死んでしまいます。
だから、茹でカエルにならないためにも、私自身、老害司法書士の存在を黙認した上で、「自分ががんばればそれでいいや。」と思い、いろいろ努力して来ました。けれど、自分一人の力ではたかがしております。
ある日、友人から法律相談を受けました。すぐに解決できる、些細な問題でしたが、相談が終わった後の、友人の言葉に危機感を感じました。
「たまたま、友達に司法書士がいて良かった。こんなこと、なかなか相談出来ないからなぁ」
では、知り合いに司法書士がいない人は、どうなるのでしょうか。
そして、抱えた問題が重大な内容だったらどうなるのでしょうか。
司法書士会などを通じて、司法書士を紹介してもらう方は、どの程度いらっしゃるのでしょうか。大半は、そのままあきらめて放置してしまうおそれがあります。
その結果、大変な不利益を被ることがあります。
例えば、親が多額の借金を抱えて無くなり、残された配偶者や子供が、必死で借金を返済している方がおります。
また、10年以上前の借金を、今も返済し続けている方もいます。
このサイトは、司法書士に興味がある方がご覧いただいているので、この程度の問題は、問題ですらなりません。
親の借金は相続放棄をすればいいのです。10年以上前の借金は、消滅時効を援用すればいいのです。たったそれだけのことで、借金から解放されます。
しかし、現実には、このようにもはや払わなくていい借金に苦しんでいる人は、相当数いらっしゃいます。
この人たちのすぐそばに司法書士がいて、「これはね、払わなくていいんだよ」と言ってあげることができたら、どれだけ救われることでしょうか。
借金は単なるたとえですが、このような法的な問題に悩み苦しみ、夜も眠れない人はたくさんいるのです。
司法書士は、全国でも約1万8千人います。決して多い数ではありません。しかし、毎年700人前後合格しているのに、なぜこんなに少ないのでしょうか。
大半が、予備校の答練要因や、老害司法書士にこき使われる万年補助者に成り下がっているのです。この人たちは、徽章をつけてお客様の前に立ち、司法書士の職責を果たす責任と覚悟が欠けています。
私は、23歳の時に、初めて不動産の決済に行きました。名刺には司法書士と書かれたものを使っておりました。売り主の方には、「なんだこの若造は!」と怒鳴りつけられました。
24歳の時に、徽章をつけて、司法書士飯山の名前で申請しました。この時の取引は、売り主間で、お家騒動が勃発してました。それでも、決済をまとめて、申請しました。
徽章をつけて、司法書士としてお客様の前に立つ以上、若いからとか経験が少ないから、という言い訳は一切通用しません。
もちろん、失敗しようものなら、何千万単位の損害が発生しかねません。
それだけ責任の重い難しい仕事にもかかわらず、司法書士になりたい。たくさん勉強して多くの犠牲を払って、勝ち取った司法書士試験合格です。
合格しても実務に就かない方は、答練の問題を作るために、司法書士試験に合格したかったのですか?老害司法書士にアゴでこき使われるために、あんなにも苦労して勉強してきたのですか?
すぐに登録したところで、司法書士としては半人前かもしれません。それでも、あなたの隣で法律トラブルを抱えている人、きっといるはずです。「まだ経験が足りないから」とか「まだ自信がないから」といいわけして、ぬるま湯につかり、その人を見捨てますか?
もう一度繰り返します。このサイトは本気で司法書士になる人のためのものです。
司法書士としての職責を果たす覚悟を持って真剣に勉強する人のためのものです。
単なる司法書士合格者や、司法書士有資格者は、不要です。一回でも早く合格して、一日も早く司法書士登録して下さい。


